地球の自転速度が速くなった？｜話題の現象をやさしく解説

地球の自転速度が速くなったって本当？話題の現象をやさしく解説

最近、SNSやニュースで「地球の自転が速くなった」という話題を目にした方も多いのではないでしょうか。
「えっ、地球のスピードが上がったの？それって大丈夫なの？」と驚いた人も少なくないはずです。

特に、自然現象や最新の科学トピックに関心がある方、そして子どもからの「なんで？」攻撃に悩まされる親御さんたちにとっても、気になるニュースだったことでしょう。
また、初心者ブロガーさんにとっても「これは話題になりそう！」と記事にしたくなるネタです。

今回の記事では、この「地球の自転が速くなった」という現象について、なぜ起きているのか、私たちの生活に影響はあるのか、また専門家の見解などをわかりやすく解説していきます。

私たちが「1日＝24時間」と感じているのは、地球が自転しているからです。
地球は自分自身の軸を中心にぐるっと一回転するのに約24時間かかります。これが「地球の自転」です。

ただし、実際にはピッタリ24時間ではなく、わずかにずれがあります。
そのため、時には「うるう秒」と呼ばれる調整が入ることもあります。

実はこれまでも、地球の自転速度は微妙に変化してきました。
地震や火山活動、大規模な気候変動などの影響でわずかにスピードが変わることがあるのです。

2025年7月には、ナショナルジオグラフィックの報道で「観測史上もっとも短い日」が記録されたというニュースが話題になりました。
このように、地球の自転速度は常に一定ではないということが、最近になって広く知られるようになったのです。

地球の自転が速くなる理由として、いくつかの仮説があります。
まず一つは「プレート運動」。地球内部でプレートが動くことで、地球の質量分布が変わり、自転に影響を与える可能性があるのです。

また、地震の影響も指摘されています。例えば大地震が発生すると、地球の重心がずれ、わずかに自転速度が変わることがあるのです。
さらに、温暖化による「氷河の融解」も要因のひとつ。北極や南極の氷が溶けて水として赤道付近に移動すると、これも地球の回転に影響します。

他にも「月の引力」や「潮の満ち引き」など、宇宙規模での力の影響も見逃せません。
これらが複雑に絡み合い、地球の自転に微妙な変化をもたらしているのです。

実際に記録された「もっとも短い日」は、通常より1日が1.59ミリ秒短かったそうです。
これを聞いて「たったそれだけ？」と思った方も多いでしょう。

実は、人間の生活にはほとんど影響はありません。目に見えるような変化ではなく、感じ取ることもできない程度の差なのです。

しかし、一部の分野ではこの微小な違いが大きな問題となります。
たとえば「GPS」や「衛星通信」では、時間の誤差が距離の誤差に直結します。
これにより、位置情報の精度が低下する可能性があります。

また「原子時計」を使った時刻管理や、「金融取引」「科学観測」のように、ナノ秒レベルの精度が求められる分野でも影響があるとされています。

現在の技術では、こうした微細な差異を補正することが可能ですが、「うるう秒」をどう扱うかという議論も続いています。

JAXA（宇宙航空研究開発機構）や各国の地球物理学者たちは、「地球の自転速度の変化は自然な現象であり、驚くべきことではない」とコメントしています。

また、「これをきっかけに地球環境の変化にもっと目を向けてほしい」とも話しており、単なるニュース以上の意味があることを示唆しています。

今回の話題でよくある誤解が、「地球の自転が止まるのでは？」という都市伝説。
これは映画やアニメの世界の話で、現実的にはありえません。

また、「うるう秒」は1972年から導入され、これまで27回追加されています。
そのたびに、技術者や観測者たちは微調整に追われてきました。

SNSでは「地球さん、どこ行くのそんなに急いでｗ」や「回りすぎて酔いそう」など、ユニークな投稿も多く見られました。
科学を面白く伝えるためのネタとしても広まっているのです。

地球の自転速度の変化は確かに珍しい現象ではありますが、恐れるようなものではありません。

むしろ、私たちが暮らしている地球という星が、常に変化していることを感じる良いきっかけです。
「なぜ？」と思ったその気持ちが、科学への第一歩。
ぜひ、これを機に地球や宇宙にもっと興味を持ってみてください。